2018年8月29日水曜日

情緒価値で勝とう


モノやモノの機能だけで差別化できない時代

モノが足りない時代は、いい商品を揃えておけば黙っていても売れました。車がなかった時代は車を売ればよかった。携帯電話がなかった時代は「携帯を売っていること」が価値だったわけです。しかし、モノがひと通り揃ってくると、モノに機能やデザインといった付加価値をつけるようになりました。同じ携帯電話でも、当社はこんな機能を搭載しています、独自の洗練されたデザインが売りなんです、といって他社と差別化しようとしました。そこで消費者は機能の比較などをしながら、どの製品が自分の欲求を満たすことができるかという視点で商品を選択するようになります。ところが、機能やデザインで差別化しようとしても、特許でも取得していない限りすぐに真似されてしまいます。発売当初は斬新なアイデアだとしても、1年も経たないうちに似たようなモノがたくさん出てきてしまう。そうなると、常に斬新な付加価値をつけた商品を開発して新商品を発売するようになり、製品のライフサイクルがとても短くなりました。しかし、こうした企業努力もむなしく消費者はちょっとやそっとの新機能では満足しなかったり、すぐに飽きたりしてしまう。そんな時代になってきました。モノやモノの機能だけで差別化することがとても難しい時代です。


当社が販売しているのは、物質的なモノではありませんが、宿泊プランという商品です。創業当時の20年前は、どこに、どのような旅館があるかという情報を情報誌として提供するだけでも大きな価値でした。しかし、そうした情報が一般化してくると、同じ旅館でもカニやアワビなどをつけて食事の内容をグレードアップしたり、何か特典をつけたりして、当社だけの付加価値をつけたプランにするために一生懸命努力してきたと思います。しかし、徐々に同じ温泉地、同じ旅館であれば、どこのOTAからもほぼ同じ料金、内容で提供されるようになり、プランの内容で差別化することが難しくなってきています。もちろん、競合他社に比べて少しでも安い料金で、少しでも内容の良いプランを作るために努力し続けることは大切なことです。でも、もし同じ料金、同じ内容だったとしたら、それでも当社を選んでもらうために、どうしたらいいと思いますか?


他社が追従できない価値とは -情緒価値

皆さんが、同じ商品やサービスを繰り返し購入したり利用したりするとき、もしくはそれらを誰かに伝えたり紹介したりするときってどんな時ですか?それは、普段では味わえないちょっとした感動を覚えたときではないですか?人は何かに心を動かされたとき、その場所がお気に入りになったり、それを人に伝えて共有したりしたくなるものです。SNSに投稿したり、また投稿された記事をみて「いいね!」するのは、何か心を動かされたからだと思います。決して、その製品やサービスが世の中に唯一のものだったからというわけではなく、類似品や類似サービスがあったとしても、ソコを選ぶ理由、それは心を動かされるかどうかにあるのではないでしょうか。製品の機能や価格を近づけることは難しいことではない。しかし、それを超えた感動を与えることは、容易に真似できるものではないものです。

私はまだ当社に来て2か月ですが、それでも当社のサービスを利用した人から、「ゆこゆこさんは、電話でとても親切に対応してくれる」とか「他社ではわからないような宿の情報をたくさんもっている」といった感想をいただきました。それらは、おそらく予約や問い合わせをしたときに、お客様の期待を超えた対応があったからだと思います。こうした感動を与えられることが、当社を選びたくなるポイントのひとつです。「ファンベース(ちくま新書)」の著者である佐藤尚之氏は、このような人の心を動かすような価値のことを、「体験価値」や「情緒価値」と言っています。これはまさに、私が最初の記事でお伝えした「ゆこ愛」のひとつなんだと思います。金銭的な損得やメリット/デメリットだけで動くのではなく、そこにはゆこゆこに対する愛がある。そんなお客様を少しでも増やすために、私たちに何ができるか。ぜひ皆で考えていきましょう。


あとがき

①福岡に出張でした。オラクル時代の先輩に中洲のウナギ屋さん(吉塚うなぎ屋)に連れて行ってもらいました。ここのウナギは、関東風のふっくらと、関西風のかりっとがまざった感じでとっても美味しい!カリふわっなんです。しかも、うな重のウナギ、ごはん、タレが全部別々。こんな食べ方初めて。。。イメージつかないと思うので写真つけときます。










②博多のお土産といえば明太子。でも種類が多すぎてどれを買ったいいか迷いますよね?私のお気に入りは椒房庵。だしで有名な茅乃舎の明太子で、明太子は福岡でしか買えないんです。だしの風味がきいていてよいです。次回迷ったときにはぜひ試してみてください。


2018年8月22日水曜日

ゆこ愛

本日からゆこ愛ブログをスタートします。

まず初めに改めましてご挨拶。
2018年7月からゆこゆこホールディングス副社長に就任しました吉田周平です。IT業界、建設業界を経て、旅行業界に飛び込んできました。一般消費者を対象にするBtoCの仕事は初めてですが、温泉も旅行も大好きですから、その視点からお客様に求められるサービスを色々と考えていきたいと思っています。みなさん、よろしくお願いします! 私のこれまでの経歴などは、社内報ゆこ綱のインタビュー記事を見てくださいね。


愛に溢れた会社は最強だ

さて、ブログのタイトルである「ゆこ愛」ですが、これは、ゆこゆこが、お客様やお宿、社員、さらには社員の家族・親戚・友達・彼氏・彼女・・・・みんなに愛される会社でありたいという私の思いを言葉にしました。愛なんていうとちょっと照れくさい感じがしますが、要するにファンに囲まれた会社を目指していきたいということです。皆さんは、芸能人やスポーツ選手など、誰かのファンになったことはありますか?ファンになるのって、その人の生き方や考え方に共感したり、その人の容姿や仕草に愛着をもったり、また演技やプレーに感動を覚えたり、自分の心を動かされたことが理由ではないですか?決して金銭的な損得やメリット/デメリットなどを考えているのではなく、純粋に心を動かされ気持ちで繋がっているということだと思います。下心ではなく、真心なんです。私は、ゆこゆこを取り巻く人たちが、真心で繋がり合ってくれていたら、こんなに素敵なことはないなと思っています。


ブログはネタづくり

お気づきかと思いますが、このブログはインターネット上に公開されていて誰でも見ることができます。基本的には社員の皆さんへのメッセージを発信していきますが、社内のネットワークを超えたたくさんの人に読んでもらうことで、ゆこゆこという会社がどんな会社なのかということを少しでも知ってもらえればと思っています。

また、当社は社員200名の会社ですが、なかなかひとりひとりとゆっくり話をするのは難しいものです。(ゆっくり話どころか、今は皆さんの顔と名前の覚えるので精一杯ですが) ですから、このブログを通じて、私がどんな人間で、何を考えて日々仕事をしているのか、少しでも伝えられたらいいと思いますし、それを読んだ皆さんが仕事の合間にネタにしてくれたらいいなと思っています。「アイツこんなこと言ってたね、どう思う?」みたいな会話が生まれたらいいですし、もちろん私に直接意見をぶつけてくれることも大歓迎です。そのためにも、少しでも興味を持ってもらえるように頑張りますね!