2021年3月8日月曜日

いい会話で脳内化学反応を起こす

ネットの情報は心地いい、でもハマると危険

 皆さんが日々触れる情報のうち、どのくらいがネットからの情報ですか?リモートワークが中心の生活になってから、家族以外の人と話す機会が減り、情報はネットニュースやSNSがほとんどという生活になっているかと思います。情報のパーソナライズ技術の進歩によって、ネット上の情報は自分好みの情報にパーソナライズされるようになりました。ECサイトでは自分好みの商品がオススメされ、情報サイトでは興味がある(と思われる)情報がすぐ目に入る位置に出てくる。少し前に検索した情報に関連した広告が何度も追いかけてきて「買わないんですか?」とリマインド。はじめはいつも監視されているみたいで怖いと感じましたが、自分にとって都合のいい情報に囲まれている生活は、それはそれで違和感がなく心地よくなってきます。しかし、ネット上の情報だけに触れていると情報の偏りが生じて、幅広い知見を持つことができなくなるだけでなく、人と人に壁を作ったり、世界を分断してしまったりするのではないかと感じています。

パーソナライズされた情報にどっぷり浸ってしまうと、それがあたかも全ての世界であるかのように勘違いしてしまいます。でもそれはあなたの世界であって、全ての世界ではありません。世界はもっとずっと広く、色々な人いて、色々な考えがあって、色々なことが起きている。居心地のいい自分の部屋に閉じこもっていては見えないものがたくさん存在しています。それらを知らずに決められた枠の中にハマってしまうことは、結果的には不自由なことであり人間の幅を狭めてしまうのではないかと思います。だから意識的に居心地の良い部屋から外に出て、色々な情報に触れ、新しい刺激を受けるようにしましょう。


人の考えを一旦受け止めて認める

CCO(Chief Conversation Officer)によって、「いい会話」プロジェクトが始まりましたね。スナックやBARも開店しました。リモートワークで減ってしまった”会話”の機会が増えるきっかけになればいいと思います。人と話すことは新しい刺激を受けるためにとても大切です。このプロジェクトをきっかけに、今まで話したことがない人、普段の仕事では関わらない他部署に人とも積極的に話をしてみましょう。この人意外と面白い人だな、普段ふざけているみたいに見えるけどこんなこと考えてるんだと新しい発見があるはずです。友達を増やすことが目的ではありませんから、無理に仲良くしろと言っているわけではありません。話をして、その人のこと、その人の考えを知って、一旦受け止めることが大切です。その人が自分と同じ考えでも、違った考えでも、そういう考え方の人がいるんだということを認識して認めることです。そのうえで、どのような距離感で人間関係を構築するかは皆さんの自由です。

これまで何度か雑談がひらめきを生むという話をしてきました。これは、人と話をする中で、自分の頭の中にある情報と外からインプットされた新しい情報が化学反応を起こして生まれるものだと考えています。人の考え方を一旦受け止めて、認めることが、自分の考えとの融合や化学反応を導きます。決められた枠のなかにハマっていては何も生まれない。自分自身の考えをしっかり持つことは大切ですが、それ以外の幅広い人、思想、世界を知り、多様性を受け入れることは自分の人間性を大きくします。積極的に外の人(自分と違う考えを持つ人)とのいい会話で脳内化学反応を起こしましょう!


あとがき

①新しい情報に触れるひとつの手法として本を読むことは大切です。でも毎日忙しい中で読書の時間を確保するのは大変ですし、本は読みなれないと苦痛に感じることもありますよね。私もあまり得意な方ではないので、flierという本の要約サービスを使っています。このサービスでは、本の内容がパーソナライズされず多種多様な本が紹介されるので、新しい情報をインプットするのにいいですよ。何より5分で1冊読んだ気分になれるところがGood。

②アメリカのイート・ジャストという会社が培養肉を開発しているのを知っていますか?動物を殺すことなく採取した細胞から培養するらしい。これからの食品表示は、国産、輸入、養殖、培養!? 2040年には肉全体の6割が培養肉か植物肉(大豆たんぱく由来など)になるらしい。お肉類は家畜が殺されているということから食べられない人もいるから、そういう人にはいいかもね。


2021年3月2日火曜日

1%のひらめきと99%の努力の話

努力とひらめきどちらが大事? 

皆さんは、エジソンの名言とされる『天才とは、1%のひらめきと99%の努力である』という言葉を知っていますか?

「天才とは『特に努力することなく様々なことができる人』と思われがちだけど、本当は99%の努力があるからこそ1%のひらめきが生まれるもの。だから努力をすることは大切だ。」

と”努力”を重視して解釈する人もいますし、

「1%のひらめきがなければ99%の努力は無駄になる」「1%のひらめきがあるから99%の努力ができる」

と”ひらめき”を重視して解釈する人もいるようです。ネット上でもこの言葉をめぐって色々な議論や持論が展開されていますね。

人の話はその一部が都合の良いように切り取られ、勝手な解釈のもとに広がったりするものですから、この言葉が使われた背景にエジソンのどのような考えがあったのかは分かりません。大切なことは、その言葉についてただ賛成したり反対したりするだけでなく、その言葉をきっかけにして自分の考えを持つことではないかと思います。

私は、”努力”と”ひらめき”は補完関係にあって、両方なければうまくいかないと考えています。

いつも真剣に仕事に取組み、課題や問題の解決策を考え、分からないことがあれば聞いて調べてクリアにする。そうした日々の努力があるから、ふとした時にいいアイディアがひらめくものです。そのひらめきは、必ず自分、仲間、組織、会社の進化につながるでしょう。そして、アイディアの実現に向けてまた努力を重ねることができますよね。

何の努力もなく頭に浮かんできたものは、単なる思い付きにすぎません。その思い付きを仲間と共有しても共感にはつながりませんし、自分自身でもそれに向けてまた努力することもありません。

つまり、努力があるからひらめきがあり、ひらめきがあるから努力ができる。それが1%と99%の割合で発生するかどうかは分かりませんが、お互いに補完しあう関係にあるのではないでしょうか。


1%の余裕がひらめきをもたらす

以前のブログで、雑談はひらめきをうむということを書きました。ひらめきは、目の前のことで頭を埋め尽くした余裕のない状態ではうまれてきません。仲間との雑談、仕事の合間のほっとしたコーヒータイム、通勤電車でぼーっと外の景色を眺めている時、携帯で誰かのブログやSNS、ニュースなどを見ている時などに急に降臨してきます。その意味では、頭の中を努力だけで100%埋め尽くしてしまうのではなく、1%だけでも余裕をもつことでひらめきをもたらすことができるという解釈もできますね。

ひらめきは急に降臨してきますが、頭の中にとどまってくれずにすぐに忘れてしまいます。ですから、ひらめいたことをすぐにメモに残すことが大切です。私はテキストや写真、音声などを記録できる携帯のメモアプリに残しておいて、それをたまに見返しながら、ひらめきとひらめきを結び付ける作業をしています。


仲間のひらめきを尊重する

ひらめきは99%の日々の努力から生まれてきたものなので、ひらめいた本人にとっては価値あるアイディアですし因果関係も明確です。でも、周囲の人からすると少し唐突感があるので、思い通りの共感が得られなかったり、逆に否定されたりすることもあります。興奮が一気に冷めて残念な気持ちになりますよね。

努力の結果のひらめきは確実に価値あるアイディアです。仲間が何か新しいアイディアを持ち込んだ時には、たとえ唐突感があったとしてもまずはきちんと聞く姿勢をもちましょう。そして、そのアイディアの背景やどのような考えから生まれてきたものなのかなどを話しながら、どうしたらそのアイディアを形にできるかという前向きな議論をしていきましょう。その議論の過程で、アイディアが変化したり、さらに現実的な戦略に変わったりしていきます。否定してしまったらそれで終わり。発展も進化もありません。

皆さんも、忙しいときや大変なときにこそ1%の余裕をもつことを心掛けてください。その余裕がひらめきをうみ、仲間のひらめきを尊重し、そのひらめきの積み重ねが進化へのストーリーとなるでしょう。99%の努力と一緒にね!


あとがき

①家族でロードオブザリング3部作を見ました。全部見たはずなのにほとんど覚えていなくて、初めて見る子供と一緒にとても楽しめました。20年くらい前の映画ですが、ニュージーランドで撮影された大自然や、その中で繰り広げられる戦闘シーン、ゴラムの気味の悪い表情や動きなどは、まだCGの質がそこまで高くなかった時代にしてはすごい迫力。コロナで撮影が延びてしまっているようですが、Amazonでドラマ版の撮影が始まっていて年内に始まるらしい。楽しみ!


②Toonmeという携帯アプリ知ってますか?顔写真をディズニーアニメキャラクターのように変換してくれるアプリです。まずは子供の写真を変換。うん、うん、それっぽい! 次に自分を変換。 ・・・・。私の顔は実写向きか。