2021年1月18日月曜日

「おとなの毎日に、愉しみを。」 ーシニアがシニアにならない世界を創るー

経営理念は組織力の源泉 

年始にもお伝えしたようにコロナ禍のような危機的状況下にある時は原点に立ち戻り、ゆこゆこの経営理念(何のために存在し、何を目指そうとしているのか)とそれを実現するための行動規範や大切にすべき価値観について全社で共通認識をもつ必要があります。

リモートワークの比重が増え、対面でのコミュニケーション機会が減ると、一体感や連帯感が希薄になりがちです。目の前の仕事を前に進めることはできますが、ふと顔をあげた瞬間に、自分はどこへ向かっていて、何のために歩いているのかが分からなくなってしまう。そのような時に旗印となる存在が経営理念や行動規範です。目の前の仕事をしながら、折に触れて経営理念を確認することで、自分のしている仕事の意味や、組織内での役割を見失うことがありません。また会社への貢献度などがも分かりますから安心感や達成感にもつながります。

また、私たちは個人事業主ではなく組織で仕事をしていますから、1の力をもった社員が10人集まって10ではなく、組織力によって12、13の力を発揮することができます。経営理念や行動規範はこの組織力の源泉ですから、危機的状況下にあるいまこそ改めて経営理念の再確認、再定義をして、全社員の気持ちをひとつに乗り越えていきたいと思います。


ゆこゆこの経営理念:改めて「おとなの毎日に、愉しみを。」

ゆこゆこは、
”60歳代以上を中心とした高齢者層の人生が心豊かで幸せなものであるように愉しみを届け、シニアがシニアにならない世界を創る。”
ことを目指します。

それを一言で表したものが「おとなの毎日に、愉しみを。」という経営理念です。

ゆこゆこは3年前、シニア軸から温泉軸に、また紙媒体からネットにシフトして、より幅広い年齢層から加速度的な新規会員を獲得することを目指しました。また、ネット流入数を増やし、幅広い嗜好に対応するために、契約宿のラインナップを飛躍的に増加させる戦略をとりました。そこには、世の中のデジタル化が進み業界内でもOTAが力を伸ばす中、デジタルプラットフォームで効率的に会員獲得をして顧客ベースを拡大、それまでのシニア層フォーカスを一旦やめて温泉旅行のNo.1になるという狙いがありました。

”温泉”にフォーカスすることで他OTAとの比較において特徴づけができましたし、徹底したSEO対策によって”温泉”キーワード検索では上位に表出されるようになりました。また、ゆこネットの進化によって、2020年オリコン国内旅行予約サイトランキングでは2位(11項目中6項目が1位)という高評価もいただきました。専門部隊による新規宿開拓によって契約宿を大きく伸ばすこともできました。しかし、相次ぐ災害やコロナ禍の影響は大きく当初の狙い通りに業績をあげることはできませんでした。

一方、コロナ禍で改めて気づかされたのは、ゆこゆこ会員との距離の近さです。昨年一度目の緊急事態宣言時、ゆこゆこは会員からの6000通の応援メッセージで宿と会員をつなぎました。GoToトラベル政策で混乱している時には、当社を支援するように声をあげてくださる会員の方がいました。私たちの呼びかけに応え、応援してくださるロイヤル会員の皆さんがゆこゆこの売上の大部分を支えてくれています。こうしたファンの皆さんは、単に安いから、会員誌があるから、コンタクトセンターがあるからといった機能面だけでなく、その先にある情緒的な側面で当社に親しみを感じてくださっているのだと思います。新規会員獲得も必要ですが、これまで当社に期待して支えてきてくれたファンの方々にもっと喜んでもらう、もっと深い関係になることを大切にしなければいけないと再認識できました。

またコロナの影響で、旅行者のマイクロツーリズム志向が強まりました。これは、近場のマイカー移動で少人数の個人旅行という、これまでの当社の主戦場でもあります。以前、コロナは追い風?というブログを書きましたが、まさに世の中がゆこゆこに寄ってきたと言えるでしょう。

こうした背景の中でゆこゆこは改めて原点に戻り、シニア×車×個人旅行の領域でNo.1を目指すことを目標に掲げて進んでいきたいと思います。


旅に出る日以外にどこまで愉しみを広げられるか

温泉旅行で愉しい時間を過ごしてほしい。でも実際に旅に出る日は1年のうち数日だけ、それ以外の日々をどこまで愉しく過ごせるかを追求していきたいという思いで、”毎日”という言葉を使っています。大前提は、”期待を外さない”旅を愉しんでいただくために、宿の魅力を正しく伝えて期待値を合わせてもらうこと。でもゆこゆこ体験は、その日よりずっと前から始まっています。会員誌を片手に次の旅に思いを巡らせ、電話で気軽に問い合わせ、日にちが合えばそのまま予約、ネットに馴染みがなくても安心です。コロナ禍で旅に行けないときは、旅市場でお気に入りの宿のアノ料理を取り寄せて、思い出を振り返りつつ感染収束を願う。こうした旅前、旅後の体験を充実させることで旅の愉しみが広がります。

ゆこゆこが提供できるのは旅だけではありません。これまで会員誌の広告掲載でお取引をしてきた数多くの法人クライアントと同じ理念を共有することで、会員の皆様に多彩なサービスを提供できます。平均寿命は年々長くなり人生100年時代と言われている中、高齢者の三大不安といわれる、お金、健康、孤独はより一層深刻化しています。保険やFP派遣などのサービスは万が一の時のお金の備えに、ゆこゆこ生活サポート倶楽部は日常生活におけるトラブル解決の助けに、サプリメントで栄養バランスを整え健康に。これまで紹介してきたサービスは、ゆこゆこがしっかりと目利きをした法人クライアントのサービスです。私たちは温泉旅を基軸としながらも、その枠を超えて愉しみを追求していきたいと考えています。


たくさんの愉しみでシニアがシニアにならない世界を創ろう

愉しみというりっしんべんの字には、受け身の娯楽を楽しむのではなく、自らが積極的に心から楽しもうとするという意味があります。私たちが目指しているのは、テレビ番組のようなエンターテイメントを提供して楽しんでもらうのではなく、会員の皆さんが人生を愉しもうという気持ちになるための場づくりや後押しをすることです。その積極的な姿勢が日々の感動や刺激につながり、いつまでも若々しく輝いていることができます。人生100年時代といわれる裏側には、上記の三大不安を中心とした様々な社会問題が見え隠れしています。そのような時代において、たくさんの愉しみで”シニアがシニアにならない世界を創る”こと、これがゆこゆこの経営理念であり存在意義です。

私たちの仕事の全てがこの理念につながっていますし、つながるものでなければなりません。それは、営業やマーケ、CCといった直接的に事業に関わっている人だけでなく、管理部門の仕事も同様です。全社員がこの理念をしっかりと受け止め、共感の渦をつくって、会員や宿、法人クライアントの皆さんを巻き込んでいきましょう!


あとがき

トムクルーズ主演の映画「ザ・エージェント」(1996年)を観ました。トムクルーズはミッションインポッシブルでアクション俳優としてのイメージが強いですが、この映画はプロスポーツ選手のエージェントとして理想と現実の間で苦悩しながら生きていくヒューマンドラマです。ビジネスは結果(契約や利益)を出せば理想などいらないのか、でも理想だけでビジネスを成り立たせるのは難しい、そんなことを考えさせられる映画でした。経営理念はどちらかというと理想を掲げたものです。でも、私は本質的な理想を核として大切にしながらビジネスを成り立たせることにやりがいを感じます。

②先日近くのかき氷専門店にいきました。夏場は行列で1時間以上待つのですが真冬+コロナの今は私たち以外に2組だけ。果汁が凝縮された濃厚なシロップがうりです。寒いのに有難うございますと、温かいほうじ茶とホッカイロを添えてくれました。冬は乾燥しているし、温かい室内でホッカイロ片手にかき氷もなかなかよかったです。