2021年1月24日日曜日

ゆこゆこさん ー"いい会話"がもたらす情緒価値

ゆこゆこという社名の先には人格が見える

ゆこゆこの会員の皆さんは、当社のことをよく「ゆこゆこさん」と呼んでくださります。コンタクトセンターでの会話、ユーザーインタビューやヒアリング調査の時の回答、テレビの取材に応じてくださった時のコメントなど色々な場面で”さん”づけで呼んでいます。企業同士の打ち合わせ時に、相手の企業のことを”御社”と呼ぶ代わりに”〇〇さん”と呼ぶことはありますが、BtoCの企業のことを、消費者がさんづけで呼ぶことはあまり聞いたことがありません。愛着のある企業や商品だとしても「私はトヨタさんの車に10年乗っています」「ユニクロさんのヒートテックは手放せない」「回転ずしといえばスシローさんだよ」「AppleさんのiPhone以外は使いません」とは言いませんよね? 

”さん付け”は基本的に人に対して親しみを込めて使うもので、会社名やブランド名に付けることはあまりありません。なぜゆこゆこ会員はさん付けで呼んでくださるのでしょう?

お客様が「ゆこゆこさん」と呼ぶときには、法人格としての”ゆこゆこ”ではなく、その先に人格を思い浮かべているのではないかと思います。いつも愛読している会員誌の編集長や製作チームのメンバー、安心して気軽に予約や問い合わせができるCCのオペさん、宿の魅力やバリアフリー・感染症対策の状況などを現地に足を運んで確認している営業メンバー、ゆこゆこから発信される情報やコミュニケーションには必ず”人”が介在し様々な”会話”を通じて成り立っています。それが会員の皆さんにしっかりと伝わっているからこそ、親しみを込めて社名に”さん付け”をしてくださるのではないでしょうか?


仕事に対する信頼感の上に成り立つ情緒的価値

私の前社は旭シンクロテックという建設業の会社でしたが、施主であるお客様や実際に作業をしてくれる協力会社の職人さんから「シンクロさん」と呼ばれていました。あだ名+さん付けです。”ドリカムさん”とか”ミスチルさん”(ちょっと年代が古い?)のようなレベルです。でもそれが親しまれている感があってとても心地よかったですし、商売どうこうを超えてたくさんの人が人情で付き合ってくださっていることが強みでもありました。それは単に”人がいい”とか”仲がいい”というものではなく、仕事に対する信頼感や安心感が大前提。この会社であれば「手抜きすることなく確実な品質でおさめてくれる」「厳しい納期だけど必ず間に合わせてくれる」こうした信頼関係があってこそ、人情味に溢れた関係構築ができました。

「ゆこゆこさん」にも同じことが言えると思います。当社の強みは、紙媒体としての会員誌があることやコンタクトセンターがあることではありません。会員誌を発行することもコンタクトセンターを設置することも、やろうと思えばどの会社でもできるからです。ゆこゆこの本当の価値は、会員誌やCCといった機能的価値に加えて、発信する情報に対する信頼感、CCでの対話がもたらす安心感、口コミの正当性などの上に成り立つ親近感や人情味といった情緒的価値にあります。ゆこゆこが、会員、宿、社員同士の”会話”を大切にして信頼関係を創りあげているからこそ誰にも真似のできない情緒価値が生み出されているのです。


いい会話をしよう

先日の全社ミーティングで共有したように、ゆこゆこの行動規範は「いい会話をしよう」です。

コロナ禍で、旅に対して不安が増している中どのような会話をすれば会員の皆さんに安心・安全な旅をお届けできるか。感染状況や政策に振り回されながら短期間に様々な意思決定を強いられている宿の皆さんとどのような会話をすれば信頼関係が構築できるか。そしてリモートワークでリアルに顔を合わせる場が減ってしまった社員同士がどのような会話をすれば一致団結して力を発揮することができるか。みんなで考えて意見を出し合い、”いい会話”実践していきましょう!


あとがき

①長男がStarWarsマニアなので繰り返し見ていますが、先日ふと気づいたのはジェダイ評議会では、ソーシャルディスタンスがとられ、遠隔地に遠征にいっているジェダイはリモートで会議に出席している。しかも、リモート参加者はホログラムで自分の席に座っているように映し出されていて本当に同席しているみたいな感覚。20年近く前の映画のシーンに世界がなりつつあるってすごいですね。

②先日スシローでテイクアウトをオーダーして19時半ごろとりに行きましたが平日にもかかわらず大変な混雑。営業時間が20時までということで駆け込み入店もすごい。20時閉店がより一層の密を生み出しているような気がします。人の動きを時間帯で絞り込めば密になる。私たちが平日旅行を促進しているのは正しいね。