2019年6月2日日曜日

アジアの旅行市場がアツイ

アジアの旅行市場がアツイ

先週はGoogleが主催するアジアの旅行業界向けセミナーに参加してきました。Googleにとって、旅行と小売は注力している業界だそうです。特にアジアにおけるオンライン旅行市場は全世界の40%を占め、YoYで13%の成長をしているとのこと。(アメリカは5%の成長) 旅行に関係する膨大なデータがインターネット上を飛び交い、また巨額の取引がオンラインで行われているということになりますね。

会場には各国のOTAやAirline、ホテルチェーンが参加していて、2日間にわたって様々なプレゼンテーションが行われました。Global OTAとしてはExpediaやBooking.comなどはなじみがありますが、インドネシアのOTAであるTravelokaや、香港の旅行先アクティビティを扱うKlookといったベンチャー企業が次々と世界に進出していて、アジアの旅行業界の活気と熱気を肌で感じることができました。


日本人って異常に細かい!?


プレゼンテーションの中でとても興味深かったのは、各国の旅行に関する情報収集のしかたというテーマでした。アジアという同じ地域でありながら、国ごとに国民性や文化が異なるので、行動バターンも大きく違います。例えば、オーストラリア人は旅行の計画に3ヵ月から半年くらいかけるということや、インド人は主にYouTube動画で旅行に関する情報を収集するということ。そして日本人はとても細部にわたって情報収集を行い、その正確性や信頼性を重視するといった説明がされました。あるビジネスホテルを例に、部屋の情報が細部にわたって掲載されていたり、食事の有無以外にもやたらとたくさんのプランオプションがあること、また観光情報としての桜の開花状況が日単位で細かく発信されていることがなどが紹介され、場内からは”嘘だろ!?”といったざわめきや苦笑が聞こえてきました。やっぱり日本人ってアジアの中でも異常に細かいんですね。ちょっとその場にいるのが恥ずかしくなりました。。。

ただ、日本人に対しては細部にわたる情報提供、そしてそれらの情報の信頼性が担保されている必要がありますが、インバウンドの外国人に対しては、そうした細かい情報より、おおざっぱでありつつも、写真や動画などによってイメージが伝えられることを重視すべきということがわかります。

また、日本人は信頼性という観点から、日本のOTAを重視するようですが、他国はGlobal OTAをはじめ、自国に拘らずに使いやすいサイトを使う傾向があるようです。インバウンドの視点で考えると、戦い方が全く違ってきますね。


外国人観光客にも”ONSEN”を知ってもらいたい!

温泉地に行くと、以前に比べて圧倒的にインバウンドの外国人が増えてきているのが分かります。先日渋温泉に行った際にも、浴衣を着て下駄を履いた外国人が外湯めぐりをしていました。渋温泉から長野駅までの車内も8割方が外国人でした。東京、大阪、京都などに飽きた旅行者が、日本情緒を求めて地方の温泉地に足を運んでいるわけです。

インバウンドは都市部だけでなく”ONSEN”という視点からも無視できない存在になってきました。多くの海外旅行者の方に、日本の温泉旅、地方の魅力を知ってもらいたい。そこで、素晴らしい日本の食文化や歴史を知ってもらいたい。そんな気持ちを強めた3日間でした。


あとがき

①シンガポールは他のアジア諸国に比べるとずっと清潔、水道水も飲めるレベルではあるのですが、私は胃腸が弱く東南アジアではいつもやられてしまいます。。。細菌などにやられるというより、水の硬度とかの問題なんだと思うけど。

②最近は日本でもネット配車、クレジットカード決済のタクシーが増えてきましたね。私はJapan TaxiやMOVといったアプリを使っています。GPSで今いるところに迎えに来てくれ、地図上で行先を入れておけば乗車してから行き方を伝える必要もない。支払は登録しているカードで決済なので到着したらすぐに降りることができます。これに慣れていると、Suicaでの支払いもできないようなタクシーを捕まえてしまうとがっかり度が半端ない。。。